この記事で解決すること
・YouTubeの平均視聴時間とは?
・平均視聴時間の目安はどれくらい?
・平均視聴時間を伸ばすにはどうすればいい?
YouTubeアナリティクスにおいて、最も重要な指標の1つが「平均視聴時間(=平均再生時間)」です。
この数値が高い動画は、YouTubeから「贔屓」され、再生回数を爆発的に伸ばすことができます。
今回の記事では、YouTubeの平均視聴時間について、世界一わかりやすく解説します。
もくじ
YouTubeの平均視聴時間(=平均再生時間)とは?
まずは、YouTubeの「平均視聴時間」の意味から解説します。
これは、個々の視聴者が動画を視聴(=再生)した時間の平均のことです。「平均再生時間」と呼ばれることもあります。
計算式は、次のようになります。
例えば、ある動画を視聴者Aが「3分」・視聴者Bが「7分」・視聴者Cが「8分」再生したとします。
すると、この動画の平均視聴時間は、次のように計算できます。
以上のように、平均視聴時間(=平均再生時間)とは、個々の視聴者が動画を視聴(=再生)した時間の平均のことです。
YouTubeで平均視聴時間がとても重要な理由
それではなぜ、YouTubeにおいてこの指標が重要なのでしょうか。
これには、2つの理由があります。それぞれ詳しく解説していきます。
YouTubeから優遇され、再生回数が増える
1つ目の理由は、平均視聴時間が長い動画であるほど、再生回数が圧倒的に増えやすい傾向があるからです。
これは、YouTubeから優遇されるからです。「優遇」とは、インプレッション数を増やしてもらえることを表します。
あなたが、普段YouTubeを使う時を想像してみてください。
検索結果・関連動画・ホーム画面など、あらゆる場所に動画のサムネイルが自動で表示されます。
その中から、興味を持った動画を再生するはずです。
検索結果でのインプレッション
関連動画へのインプレッション
ホーム画面へのインプレッション
インプレッション数が増えれば、当然動画の存在に気づいてもらえる回数も増えます。よって、再生回数も伸びやすくなるのです。
YouTubeは基本的に、動画に広告を出す企業から課金して収入を得ています。
ある企業の広告が1回表示されるたびに、その企業から課金するという仕組みが取られています。
YouTubeに表示される広告の例
つまり、広告が表示される回数が増えるほど、YouTube側が企業に課金できる金額も大きくなるということです。
1つの動画に広告が表示される回数は、平均視聴時間に比例して多くなります。
例えば、4つの広告が埋め込まれた動画があるとします。以下のようなイメージです。
図:動画が合計4回表示される動画
この動画が最初から最後まで視聴されれば、すべての広告が表示されます。
図:最初から最後まで見た視聴者には、広告がすべて表示される
逆に、視聴者が視聴する時間が短いほど、表示される広告の数も少なくなります。
例えば、視聴者が開始3秒で視聴をやめた場合、表示される広告の数は1つだけです。
図:視聴者の視聴時間が短ければ、広告は一部しか表示されない
よって、YouTubeは平均視聴時間が長い動画を優先的にインプレッションさせて、再生回数が増えるように仕向けます。
その方が、広告が視聴者に表示される回数が増えて、企業からより多く課金することができるからです。
以上のような理由から、平均視聴時間が長い動画ほど、YouTubeから優遇されて再生回数も伸びやすくなります。
広告の表示回数が増えて、広告収入が上がる
2つ目の理由は、平均視聴時間が長いほど、あなたの広告収入も上がりやすくなるからです。
これは先ほども解説した通りですが、平均視聴時間が長いほど、視聴者に表示される広告の数も増えますよね。
イメージ:平均視聴時間が長いほど、視聴者に表示される広告数も多くなる
イメージ:平均視聴時間が短いほど、視聴者に表示される広告数は減少する
投稿者に広告収入が発生するのは、投稿した動画に広告が表示されたタイミングです。
つまり、平均視聴時間が長いほど、自分の動画に多くの広告が表示され、収入も上がるというわけです。
YouTubeの広告収入に関する話題では、「1再生=◯円」という表現がされることが多いです。
このため、「再生数に応じて収入がもらえる」と勘違いしている人がたくさんいます。
しかし、収入は再生数によって決まるものではありません。あくまで、実際に表示される広告の数が重要なのです。
こうした広告収益の仕組みについては、以下の記事で詳しく分かりやすく解説しています。
【参考記事】【YouTube】1再生の広告収入単価はいくら?収益は何円?
このような理由から、平均視聴時間が短いより長いほど、あなたの広告収入も伸びやすくなるのです。
YouTube平均視聴時間の見方とは(アナリティクス)
あなたの動画における平均視聴時間は、「YouTubeアナリティクス」と呼ばれる解析機能を使って確認が可能です。
ここからは、PC(パソコン)とスマホ、それぞれからの見方を、実際の画面をお見せしながら解説します。
PC版での見方
まずは、PCからの見方を解説します。
YouTubeのサイトを開き、右上にある自分のアイコンをクリックします。次の画像で赤く印をつけた、円形のものです。
すると、次のようなメニューが表示されます。その中にある、下で赤く囲んだ「YouTube Studio」をクリックします。
すると、画面が切り替わります。左側にある「コンテンツ」という箇所をクリックします。
お使いの環境によっては、「コンテンツ」という文字列が出てこない場合もあります。
この場合は、次の画像で赤く囲った部分にある、再生マーク(「▶︎」のようなもの)をクリックしてください。
すると、画面が切り替わり、過去に投稿した動画が一覧で表示されます。
平均視聴時間を確認したい動画に、マウスのカーソルを合わせてください。
ここでは例として、上から2番目の「test3」という動画にカーソルを合わせてみます。
カーソルを合わせると、その動画のタイトル下に「棒グラフ」のようなマークが表示されます。下の画像で赤く囲った部分です。
これをクリックすると、画面が切り替わります。
この画面は「アナリティクス(解析)」と呼ばれ、動画に対する視聴者の反応を解析できるものです。
画面を下にスクロールしていきます。すると、以下のような箇所があります。
ここに、「平均視聴時間」が表示されます。例えば、上の動画の場合は「4分19秒」となっています。
以上が、YouTubeアナリティクスにおける「平均視聴時間」の、PCからの見方です。
スマホでの見方
次に、スマホからの見方を紹介します。
動画視聴のために使われる、以下の「YouTubeアプリ」からでは、これらの指標を確認することはできません。
これとは別に、YouTubeが公式で提供している無料アプリ「YouTube Studio(ユーチューブスタジオ)」が必要です。次のようなものです。
このため、まずはスマホにYouTube Studioアプリをインストールしてください。iPhone・Androidともに利用可能です。
YouTubeスタジオを開いたら、下に表示されている「コンテンツ」という部分をタップします。
すると、画面が切り替わります。
過去に投稿した動画が一覧で表示されるので、平均視聴時間を確認したい動画をタップしてください。
タップすると、画面が切り替わります。
「アナリティクス」の下に「さらに表示」という箇所があるので、これをタップします。画面が切り替わります。
すると、平均視聴時間が表示されます。見当たらなければ、画面を下にスクロールしていくと見つかります。
上の画像で赤く囲った部分が、平均視聴時間です。上の動画の場合、「11分57秒」と表示されています。
以上が、スマホアプリを使った平均視聴時間の見方です。
YouTube平均視聴時間の目安はどれくらい?1分〜3分は短い?
それでは、平均視聴時間の目安はどれくらいと考えるべきでしょうか。
一概に言うのは難しいですが、定めるとすれば以下のようになります。
動画の長さ | 平均視聴時間の目安 |
---|---|
5分 | 3分 |
10分 | 4分 |
20分 | 6分 |
30分 | 8分 |
60分 | 10分 |
ここで重要なのは、「動画の長さによって大きく異なる」ということです。
イメージしやすいよう、僕がこれまでに投稿してきた動画の長さと、平均視聴時間の一例をお見せします。
パターン1
動画の長さ:7分05秒
平均視聴時間:2分55秒
パターン2
動画の長さ:27分05秒
平均視聴時間:7分54秒
パターン3
動画の長さ:1時間13分46秒
平均視聴時間:11分45秒
動画の長さに応じて、平均視聴時間が大きく変動していることが分かると思います。
⚠️長さを考慮して目安を考える⚠️
ネットで平均視聴時間について調べると、「1分は短い」「3分なら合格」など、動画の長さを完全に無視した目安を設定する人が目立ちます。
しかし、そうした考え方は誤りなので、気をつけてください。
動画が長いほど、途中で見るのをやめる人も多いです。逆に、短い動画であるほど、最後まで見る人が多いです。
以上のように、平均視聴時間の目安は、動画の長さによって大きく異なります。
平均視聴時間が短い原因と対処法
ここからは、あなたの平均視聴時間が、目安よりも短い場合の対処法を解説します。
例えば、10分の動画を投稿したのに、平均視聴時間が1分や3分にも満たない場合などの対策です。
長い動画を作る
まず、そもそも長い動画を作ることが大切です。なぜなら、基本的に平均視聴時間は、動画の尺を上回らないからです。
仮に視聴者全員が最後まで見ても、3分の動画なら平均視聴時間も3分以内、5分の動画なら5分以内になります。
💡例外💡
例外として、全員が何度も繰り返し見るような動画を投稿できれば、平均視聴時間が動画の尺を上回ることもあります。
しかし、現実的には不可能です。あなたも、同じ動画を何度も繰り返し見た経験はほとんどないと思います。
逆に言えば、動画の尺を長くすることで、短い平均視聴時間を長くすることが可能です。
以下は、僕がこれまでに投稿した動画の尺と、その平均視聴時間の一例です。尺に比例して、視聴時間も伸びていることが分かります。
動画の長さ | 平均視聴時間 |
---|---|
8分01秒 | 3分10秒 |
35分41秒 | 7分37秒 |
3時間15分50秒 | 43分12秒 |
もちろん、無駄に尺を伸ばしても平均視聴時間は伸びません。なぜなら、視聴者が価値を感じないからです。
例えば、以下のような伸ばし方をしても、成果に繋がりません。
・前置きを長くする
・動画のテーマと無関係の話をする
・「えー」「あー」などの無駄な間を入れる
逆に、「視聴者にメリットがある形で」長い動画を作れば、平均視聴時間も必ず長くなるのです。
動画の尺を長くするときは、次のようなポイントを意識すると良いです。
・より詳しく解説する
・より分かりやすく解説する
・テーマから逸脱しない範囲で、情報量を増やす
こうした方向性で尺を伸ばせば、視聴者からも喜ばれるため、平均視聴時間も長くなります。
例えば、動画の中で「ブログを開設するために必要なもの」を説明するとします。このとき、以下のような説明が考えられます。
ただ、ブログを開設したことがない視聴者には「ドメイン」が何のことだか分かりません。
そこで、これをより詳しく、分かりやすくすると、次のような説明になります。
ブログを開設するには、「ドメイン」が必要です。
ドメインとは、インターネット上の住所のようなものです。例えば、youtube.comとか、disney.co.jpとか、こういったものがドメインです。
詳しく解説するぶん、尺は長くなります。同時に、視聴者にとって分かりやすくなります。このため、平均視聴時間も伸びるわけです。
以上のように、視聴者にメリットがある形で長い動画を作ることで、短い平均視聴時間を長くすることができます。
タイトルやサムネイルと内容を合わせる
平均視聴時間が短い場合、視聴者から「タイトルやサムネイルと内容が合っていない」と思われている可能性があります。
これは、普段動画を見るときを想像すれば分かります。
タイトルやサムネイルに興味を持ってクリックしたものの、求めている内容と違うと判断すれば、すぐに見るのをやめてしまうはずです。
特に、動画を再生してもらいたいあまり、内容を誇張したタイトルやサムネイルを付けてしまう人は多いです。
例えば、内容は「5kg痩せた方法」なのに、「30kg痩せた方法」というタイトルにしてしまうなどです。
こうした手法は、俗に「釣り」と呼ばれます。目先の再生数は伸びるものの、視聴者がすぐに見るのをやめてしまうため、平均視聴時間は伸びません。
また、平均視聴時間の短い動画は、インプレッション数を減らされてしまいます。よって、最終的には再生数も伸びにくくなります。
平均視聴時間が短い動画には、表示される広告の数も少ないです。よって、YouTubeが企業に課金できる額も少なくなります。
よって、YouTube側からしても、インプレッション数を増やすメリットがないのです。
イメージ:平均視聴時間が短いほど、視聴者に表示される広告数は減少する
また、広告が表示されないということは、投稿者が得られる収益も少ないということです。
これらのことを考慮すると、釣りタイトル・サムネイルの設定は、完全に無意味であることが分かります。
動画の平均視聴時間が短い場合、「タイトル・サムネイル」と「内容」に乖離がないか、今一度見直してみてください。
構成を工夫する
変化をつける
実演して何度も見てもらう
まとめ:YouTubeの平均視聴時間(平均再生時間)
今回の記事では、YouTubeにおける平均視聴時間の意味・重要性・目安や改善方法について解説しました。
・平均視聴時間とは、個々の視聴者が動画を視聴した時間の平均
・平均視聴時間が長い動画ほど、再生数や広告収入も伸びやすくなる
・平均視聴時間の目安は、10分の動画で3分以上
ぜひあなたも、この記事をヒントに、平均視聴時間を伸ばしていってください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。